クイニー・アマン

クイニー・アマン [Kouign-aman]

クイニー・アマン [Kouign-aman]

ブルターニュ地方で作られている昔からあるパン屋さんのお菓子です。Kouign-amanとはブルトン語でガトー・オ・ブール、たっぷりバターが使われています。ブルターニュ人はクイニャマンと発音し、6~8人分の大きさに作るようです。

「名前が語るお菓子の歴史」によると『ドゥアルヌネのパン屋のおかみさんがパン生地の切れ端の上にうっかりバターを置いておき溶かしてしまった。バターと生地を無駄にしたくなかったおかみさん、生地を何度も折ってお菓子にした』、つまり怪我の功名というわけです。

1980年代に全盛を迎えたヌーベル・パティスリーへの反動からクラシックなお菓子に回帰するパティスリー・モデルヌの流れが生まれ、その中で注目されたのがクイニー・アマンです。きっかけはピエール・エルメ氏が彼の著作で取り上げて、昔からあるレシピを今風にアレンジして紹介したことに始まります。1990年代半ばには洋菓子店ばかりか大手製パンメーカーもこぞって参入、コンビニエンス・ストアにも並ぶ一大ブームとなりました。

参考文献:「名前が語るお菓子の歴史」ニナ・バルビエ/エマニュエル・ペレ著 北代美和子訳(白水社)

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