アブサン

アブサン(日) アプサーン [absinthe](仏) アブシンス [absinth(e)](仏)

アブサンは、1790年にピエール・オルディネールという医師によって作られ、香味の原料にニガヨモギ(英名:wormwood、学名:アルテミシア・アブシンティウム)など15種類の香草を使いました。

この処方箋がHenri-Louis Pernodに渡り、1797年、商品化されました。19世紀の初め、フランス陸軍はアブサンを解熱剤として採用していたのだそうです。しかしその後、習慣的に飲むとニガヨモギに含まれるアブシンソールという精油が神経系統を侵し、中毒症状に陥ることがわかってきました。そのため、1907年にはスイスで1915年にはフランスでアブサンの製造販売は禁止されました。

そこで、ニガヨモギを使わずに、1932年、ポール・リカールは南仏でRICARDを作り始めました。ところが1940年の第2次大戦中、ヴィシー政府はアニス酒禁止令を出し、製造を中止さぜるをえませんでした。戦後になって1951年、RICARDはPASTIS DE MARSEILLEとして再び製造販売されるようになりました。RICARDはプロヴァンス産のスターアニス、リコリス、フェンネルなどを原料として作られています。

パスティスにはRICARDの他、PASTIS 51、パスティス・プラドなどがあります。(参考文献:ALL ABOUT LIQUEURS 福西英三著 [柴田書店]、Dictionnaire Français-Japonais de la CUISINE FRANÇAISE [ITO-sanyo s.a.])

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