すずらん祭り

すずらん祭り [Fête du muguet]

製作/島田 進氏

製作/島田 進氏

ヨーロッパの北国では春の訪れを告げる花、すずらんを5月1日の前夜に摘みに行くといいます。フランスでは5月1日、メーデーはla Fête du muguet、すずらん祭りの日です。街角やメトロの出入り口、カフェの前に1日だけのお花屋さんが立ち、子供たちやお年寄りが「ミュゲ、ミュゲ、ミュゲは如何?」と呼びかけて小さなすずらんの花束を差し出します。この小さな花束を恋人や親子、親しい友人に愛情を込めて贈るならわしがすずらん祭りです。

お菓子屋さんの店先にはすずらんをデザインしたアントルメやプティ・ガトー、ヌガーやチョコレートで作った鉢植え型のケーキ、pot à muguetが並びます。飾るすずらんはあめ細工から最近はプラスチックの花に変わってきたようです。

ミュゲはミュスク(musc、じゃ香)から出た言葉で、すずらんが香り高いことを示しています。すずらんの花言葉は“幸福、繊細、幸福が戻ってくる、純粋”。すずらんのブーケを貰うと幸運が訪れると言われ、結婚式で花嫁がすずらんのブーケを持つのもすずらんが幸福のシンボルだからです。

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