ベルギーの郷土菓子 18

2009年クープ・デュ・モンド ベづギーチーム表彰台へ

フランス・リヨンで「クープ・デュ・モンド2009」が1月に開催され、ベルギーチームは2位のイタリアと総合点わずか1点の差で3位となった。チームの健闘を称え3月30日スポンサーの1社であったブルイエール社(Bruyerre)で、出場者たちによるデモンストレーションが行われ、国内外からのパティシエやショコラティエたち約200人が会場を埋めた。

出場者のプロフイール

ラファエル・ジオ(Raphael Giot) 38歳

出場者3人のチーフ役を務め、飴細工とアントルメを担当したのがラファエルさん。2000年に自店(Carrement Bon)を開きました。それまでは、その温厚な性格と抜きんでたテクニックとで、ブリュッセルの有名店でアトリエ・チーフを務めていました。今大会でも自己の作品を製作しつつ、他のスタッフの進行具合を見て「タイミング」を判断「進行」を指示するなど、持ち前の柔和な指導力で他の2人に必要以上のストレスを感じさせずスムーズに全作品を完成に導きました。

「クープ・デュ・モンドへの参加を申請する前、まず妻に相談しました。もし選ばれれば1年間はプライベートの時間が無くなるのを覚悟しなければなりません。パティシエとしての私は大満足ですが、夫としてそれから二人の子供の父親として、妻がサポートしてくれるかどうかにかかっていたからです。彼女の理解と協力がなければ前進できませんでした」

フランソワ・ガルテェール(Francois Galter) 28歳

フランソワさんはチョコレートのピエスモンテとアイスクリームを担当しました。現在はパティスリーのデモンストレーターとしてベルギーを起点にヨーロッパ中を飛び回っています。その一方、同僚と一緒に会社を設立。チョコレートの滋養を生かした化粧品、石鹸、ロウソクなどのネット販売をしています(KKO Creative Chocolate)。斬新な創造力と手際の良さを大会でも発揮しました。

「子供の頃から菓子作り、絵や工作、園芸などに興味がありました。菓子の専門学校を出てからいろいろなところで修業しました。デモンストレーターとしてヨーロッパ中を訪れる機会に恵まれている今は、自分を磨く絶好のチャンスだと思っています」

アラン・ヴァンデールスミッセン(Alan Vandersmissen)43歳

アシィエット・デザートと氷彫刻を担当したアランさんは、ブリュッセルの4つ星ホテル(Hotel Radisson SAS Royal)内の2つ星レストラン(Sea Grill)で、シェフ・パティシエ歴10年というベテランです。ブリア・サヴァランをもじっていえば“食事の締めくくりのデザートが美味しくないのは片目の美女”。ミシュランの星を獲得するには食事はもちろんのことデザートも重要な要素なのです。

「地域のお客様の好みの傾向により、ケーキ屋のパティシエが作るものには制限があります。たとえば新しいスパイスや外国の果物を使いたくても、伝統的な味に慣れたお客様が多いところでは敬遠され売れません。ところが国際的なホテルになると、お客様はいろいろな味をご存じで、創作性のある斬新な味に興味をもたれます。美食とハーモニーを醸しだすデザート創作が私の任務なのです。タヒチ産のバニラ、高価な食材また料理用の香辛料など、シェフと試食を重ねて作ります。こんな環境で働けるのは幸運ですが、2つ星というストレスもあります」

熱気溢れる会場

パティスリー/ブーロンジェリーの定休日である月曜に行われた無料「公開デモンストレーション」。始まる前から会場は熱気に溢れていました。

コーチと3人の参加者が紹介されると拍手が嵐のように巻き起こり、早くも会場は「期待モード」に切り替わります。マイクを通じての微に入り細にわたる説明と、大型スクリーンに映し出され、惜しげもなく披露されるテクニックやコツ。今回のテーマ「南極」のレシピ片手に全員固唾を飲んで見つめ、会場はシーンと静まりかえりセキ払いひとつ聞こえません。

フィナーレは飴とチョコレートのピエスモンテの登場です。ミステリアスで神々しいばかりに白く輝く「南極」。喝采の声と拍手が舞い上がったのはいうまでもありません。その後シャンパンをかけ合い、楽しそうにはしゃぐ3人。リオンでの感動を再度味わったことでしょう。

「試食をして彼らの偉大さが実感できました。自分も頑張れば出来るかもしれないと希望を与えてくれた感動的な一日でした」。最前列で熱心にビデオカメラを回していた若いパティシエの興奮した言葉でした。

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