オレンジ・ドライ/トリプル・セック/キュラソー [orange dry / triple sec / curaçao]
オレンジ・ドライはイタリアのルクサルド社のトリプル・セック。「3倍辛い」という意味のトリプル・セックは、オレンジの果皮で作られるフルーツ系のリキュールです。実際には、エキス分からも判るように甘口です。
初期のこのタイプの酒はキュラソーと呼ばれていました。17世紀の後半、南米のベネズエラ沖にあるオランダ領キュラソー島からオレンジの果皮を本国オランダに持ち帰り、アルコールに配合して作りました。このためオレンジ果皮で作られるリキュールはその後もキュラソーと呼んでいます。
キュラソーには無色透明のホワイト派と琥珀色を帯びたオレンジ派があります。後者はオレンジの果皮の色と樽による熟成で色づいたものです。
フルーツ系のリキュールは単一の原料だけではなく、補助的に他の材料も加えます。これらがふくよかでバランスの良い風味を生んでいるのです。オレンジ・ドライの場合、果皮と一緒に漬け込まれるオレンジの花にその香りの特徴があります。(参考文献:「世界の名酒事典」講談社)